死後事務委任契約

ELFA85_jincyouge500遺言書作成による法的効果は、遺贈・相続分の指定・遺産分割の指定など法定されています。(詳しくは「遺言書」の解説)

自分の死後の処理・手続き、たとえば希望の葬儀・埋葬、医療費・介護サービス等の清算、賃貸マンションの解約・日用品家財の処分、インフラサービスの解約等は、遺言書に記しても法的効力はありません

これらの行為は、通常ですと相続人が行うのですが、親族等とは疎遠になっていたりする場合は、あらかじめ「死後事務委任契約」としてパートナーなどに任せる事ができます。(委任内容は話し合いで自由に決めます)

特に葬儀や埋葬に関しての取り決めは重要です。葬儀の喪主や「遺体」「遺骨」の(所有)管理をする祭祀主宰者(祭祀承継者)は、本人により指定する事ができますので、遺言書に記しておきましょう。また、葬儀費用についても遺言書に条項を設けて記載し(例「葬儀費用として〇〇円は祭祀承継人となる〇〇に預託する」)、相続債務として相続財産から控除できるようにしておきましょう。法的には葬儀費用は相続財産からの出費ではなく、祭祀承継者の個人負担とされていますが、遺言書にこの条項を入れる事で、相続財産から葬儀費用を賄える事になります。

しかしながら、葬儀・埋葬方法などは親族以外のパートナー等が祭祀承継者として指定されるとなると、大きなトラブルの原因にもなりかねません。遺言書の付言事項などを利用して、親族の理解を得られるようにしておく事も大変重要だと言えるでしょう。

「死後事務委任契約」については、公正証書にしなくても効力はありますが、その真実性を担保する為に、やはり公証役場で公正証書にするのが確実でしょう。

 

希望の葬儀・埋葬等について

MKJ_shiroikikunotekusucya-500希望の葬儀方法・埋葬方法に関しては、遺言書に普通に記しても遺言書の法定事項に該当しませんので強制力はありません。

 本人の「お願い」(付言事項)として遺言書に書く事はできますが、葬儀方法等について意思を実現したい場合は、パートナー等と死後事務委任契約を結ぶか、遺言書に負担付遺贈(希望の葬儀等を行う事を条件として、〇〇円を遺贈する)として記載する必要があります。

最近は、生前見積り等生きているうちに葬儀の内容や価格を選択できるメニューが多数用意されているので、あらかじめ「どこでやるか」「いくらでやるか」「誰を呼ぶか」等を決めておくと残されたパートナーの負担が大幅に削減されると思われます。

また、葬儀後の埋葬方法、お墓なども、実家の墓に入るのか、パートナーお互いの為にも、お墓や納骨堂を購入しておくのか、永代供養の共同墓に入るのか、事前に決めておく安心です。

葬儀・埋葬が終わった後でも法要があります。こちらも「どこでやるか」「どうやってやるか」「誰を呼ぶか」等の問題がありますので、よく話し合っておくのがよいでしょう。