相続権の剥奪(「廃除」制度)

相続権を剥奪する「廃除」とは?

「あいつには相続財産を渡したくない!!」

法律には戸籍上の身分関係によって法定相続分を定めていますが、自分に対して①虐待②侮辱③著しい非行等があった場合、その行為を行った相続人対して「廃除」すなわち「相続権の剥奪」を裁判所に求める事ができます。

遺言書を作成する事によって、同性婚のパートナーに全て財産を残したいと希望しても「遺留分(いりゅうぶん)」という法定相続人を保護する制度があり、その法定相続人から遺留分の請求(「遺留分減殺請求」)されると、一定の相続財産を引き渡す必要が出てきます。

そこで遺言書の作成時に「〇〇を●●(の理由)で廃除する」という条項を記載し、遺言執行者を指定すれば、本人の死後遺言執行者が家庭裁判所に「推定相続人廃除申立」をする事ができます。裁判所にて廃除が認められると、その相続人の相続権は失われます。

ただ遺言書に①虐待②侮辱③著しい非行等の実態を公正証書そのまま記してしまうと、その内容が銀行口座の解約等の相続手続きのの段階で他人に見られてしまう事になります。

こういった場合は、公証役場にて別途「私署証書」を作成・認証して廃除の内容はこの「私署証書」に記録して残しておく方がプライバシーの観点からよいかもしれません。

※「私署証書」とは→私人が作成したその署名のある文書(私署証書といいます)が正当な手続で記載され、成立したものであることを、公証人が証明するものです。文書の署名又は記名押印が真正に作成されたことを証明することによって、その署名等の作成が真正であることを証明し、ひいては文書全体の真正な成立が推定されることになります。(昭和通り公証役場のHPより)